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山と高原地図の杜撰 



昭文社の「エアリアマップ 山と高原地図」シリーズは、コースタイムや幕営地や水場の情報が記載されていて便利なのですが、裏岩手縦走路を歩くに当たって使用した「2004年版 岩手山・八幡平 秋田駒」には不備がいくつか見られた。
1. 避難小屋の三ツ石山荘と茶臼山荘が現在建て替え工事中で使用できないことが記されていない。幸い、予め松尾村のホームページ で調べていたからいいものの、知らずに計画していたらエラいことになっていた。
2. 姥倉山-犬倉山間にある水場が記載されていない。山麓の案内板にはちゃんと記されていたし、実際水量豊かな水場であった。岩手山から大深山荘までの長い区間にあって貴重な水場であり、この記載漏れは重大。記載がなかったので、3リットルもの水を岩手山まで汲み上げてしまったではないか。
3. 大深山荘から水場までの近道が記載されていない。地図にあるルートは笹薮+ぬかるみのヒドイ道で難儀したが、大深山荘に備付けのノート表紙には山荘から水場までの近道が明記されている上、昭文社地図にあるルートは「お勧めしません」とまで書かれている。先に大深山荘にたどり着いてから汲みに行けば、ぬかるみに足を取られて転倒することもなかったろうに…。
4. 嶮岨森から諸檜岳までのコースタイムが1h00mなんてヒドイ。3.4kmあり、1h30mはかかる。私の足が遅いこともあるとはいえ、その足で大深山荘から嶮岨森までは地図のコースタイム1h10mより短い0h50mで歩いたぞ。コースタイムの設定にばらつきがありすぎ。あてにならないなー。
5. 諸檜岳山頂の位置が間違っている。地図上の山頂より400m北西の屈曲点が山頂だよ。
6. 八幡平樹海ラインはバス路線なのに、蓬莱境から松川温泉の区間にバス路線記号の記載漏れ。
初めてこのルートを歩いただけでこれだけの不備が見つかるなんて、本当に踏査しているのだろうか?「山と高原地図」シリーズへの信頼がかなり揺らぐ杜撰さに直面した。 

Posted: 金 - 9月 24, 2004 at 11:34 PM      コメントを読む/書く


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