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ブラックホールの作り方 



Eさんが来鹿され、談話会で講演して下さった。題目は「ブラックホールの作り方」。Eさんは、重力多体問題専用計算機GRAPEを開発した人で、星団などにおける星の運動をシミュレーションするという研究を進めている。星団中の大質量星が力学的摩擦で中心に落下していく過程で合体してゆき、中質量ブラックホールへと成長する、というシミュレーション結果に基づいた説を提唱している。さらに星団をまとった中質量ブラックホールが銀河の中心へ沈降してゆくことで、銀河中心核の巨大ブラックホールに成長するという。このとき、星団中の星は角運動量を奪って散逸する、いわば冷媒の役割をする、という点が面白い。
観測屋としては、巨大ブラックホールへと成長していく過程にある連星ブラックホールを見つけることで、検証できそうですね。 

Posted: 火 - 7月 11, 2006 at 11:43 AM      コメントを読む/書く


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