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映画評:「北辰斜めにさすところ」 



旧制第七高等学校造士館(現鹿児島大学)を舞台とした映画「北辰斜めにさすところ 」を見てきました。タイトルは、七高記念祭歌 の一節です。昭和初期のバンカラ学生群像を語る85歳の上田勝弥(三國連太郎)。かつて野球部のピッチャーとして五高(現熊本大学)七高対抗戦で活躍した上田は、五高七高戦百周年記念試合応援の誘いをなぜか頑なに断る。それは太平洋戦争で学友を失った心の傷ゆえだった。だが、上田の孫が鹿児島大学に入学して野球部員として対抗戦に出ると言い、さらに、かつてバッテリーを組んだ赤木吾郎(土屋嘉男)が病没した際に対抗戦への応援を頼まれたことで、対抗戦の応援に行く決心をし、戦没した学友たちへの詫び罪悪感ともいえない感情と向き合うのだった。
地味な演出ですが、年輩の世代が若い世代に伝えようとする熱い志が伝わってくる映画に仕上がっています。鹿児島大学でも全面的にバックアップ してきて、一昨年から鹿児島大学や市内などでロケをしていてました。受験のシーンは理学部の教室ですし(試験監督役は実際の教員で、受験生は鹿大生)、登山シーンは桜島の溶岩台地で撮影されました。大学内でも「なるべく多くの人に見てもらうよう、ぜひ宣伝してください」と頻繁に言われるので、ここで宣伝しておきます。上映している映画館は少ないですが、東京や鹿児島などの動員数次第だそうですので、ぜひご協力を。 

Posted: 土 - 1 月 26, 2008 at 10:53 PM      コメントを読む/書く


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