畚岳

裏岩手縦走路 山行記録 #2/2

2004年9月24 - 25日


大深山荘で快適に熟睡して体力を回復したものの、出発時は雨。折角展望のよい高原の散策ができるかと思っていたのにやる気を削がれる。しかし諸檜岳をすぎる頃から雨は上がって展望が開けてきた。この縦走路随一の展望台である畚岳 (1578m) で紅葉と展望を楽しみ、後ろ髪を引かれる思いでバス停のある見返峠へとたどり着いた。

第1日 (9月24日) 相の沢キャンプ場→ 岩手山 → 御苗代 → 三ツ石山 → 大深岳→ 大深山荘

第2日 (9月25日) 大深山荘6h43m → 嶮岨森7h30m → 諸檜岳8h56m → 畚岳10h02m/10h30m → 見返峠11h20m

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エゾオヤマリンドウ

エゾオヤマリンドウかな?

4h30mに目が覚める。雨が降っていてやる気が失せ、5h30mまで寝袋の中でウダウダする。のそのそと湯を沸かし、サラスパ+ミニパスタたらこソースときのこクリームスープの朝食。気合いを入れるべくコーヒーとバナナチップを食べる。床部分を掃除し土間も箒で掃いていると、二人のパーティから「後はやっとくからいいよ」と言われる。雨着とザックカバーで防備して6h43mに出発。

少し歩くと現われる大深湿原の池塘は霧雨の中で幻想的だ。水捌けの悪い道は所々水没しており、覚悟を決めて「池」の中を歩かなくてはならない。雨足は強くないものの、笹やハイマツがたっぷり含んだ水滴を浴びて突っ切る。嶮岨森への登り道は緩やかだが右側(東側)がスパッと切れ落ちている。晴れていれば鏡沼の眺めが良いのだろうけど、この天気では望むべくもない。

嶮岨森西面の紅葉

嶮岨森西面の紅葉

ゴゼンタチバナの紅葉

ゴゼンタチバナの紅葉

やる気が無いのでペースも遅く、7h30mに嶮岨森に到着。少し見通しが効くようになり、西側斜面の紅葉を楽しむことができる。道端のゴゼンタチバナは、花・実・紅葉と3回も目を楽しませてくれる愛いヤツだ。

カエデの紅葉

カエデの紅葉

石沼手前の小沼

石沼手前の小沼

前諸檜を通過して進むと石沼が現われる。ハイマツをかき分けシャワーを浴びながら緩やかな登りを詰めると、8h56mに諸檜岳に到着。相変わらずガスで展望は得られないが、雨は止んで徐々に空も明るくなってきた。

石沼

石沼

畚岳手前の沼

畚岳手前の沼

畚岳へ進むうちに霧も晴れ上がり、畚岳の姿を見ることができた。9h20mにハイマツの枯木が水没する池の脇を通過。新しく誕生した池ということだろうか。

霧が晴れて来た

霧が晴れて来た

畚岳を見上げる

畚岳を見上げる

もうすぐ畚岳分岐というところで中高年女性4人のパーティとすれ違う。どこから来たかと尋ねられるので、「岩手山から来ました」と答える。「あそこから来たのね」と指さす方を見ると、岩手山が姿を見せているではないか。やっと得られた遠望に感激する。

岩手山の遠望

岩手山の遠望

畚岳北側

畚岳北側の紅葉

畚岳分岐に9h50m到着。ザックをデポして登ると、程なく10h02mに登頂。素晴らしい展望で、笹原に点在する紅葉や、針葉樹の森や、池塘の点在する湿原を見下ろすことができる。

歩いてきた道を振り返る

歩いてきた道を振り返る

畚岳から見下ろす沼と紅葉

畚岳から見下ろす沼と紅葉

一方で、八幡平・見返峠からの車道がすぐ麓まで延びており、この山旅もすぐ終わりだということを実感する。

畚岳からのパノラマ

畚岳からのパノラマ

振り返ると畚岳

振り返ると畚岳北面の紅葉

ガスがやってきて展望を奪ってしまった。10h30mに山頂を後にする。畚岳北側の湿原や池を惜しむように眺めながら歩くと10h55mに八幡平樹海ラインの車道に出た。ここから見返峠までは車道歩き。11h20mに見返峠のバスセンターに到着して、二日間の印象深い山歩きを終えた。

畚岳北面の湿原

畚岳北面の湿原

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初出 : 2004年10月2日, 最終更新日 : 2004年10月2日

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