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バスの中心で、オバハンと叫ぶ 



丹沢からの帰途、新松田に向かうバスに揺られていると、途中のバス停で母子連れと思われる二人が乗ってきた。母親と思しき女性は林真須美被告が丸メガネをかけたような風体。いがぐり頭の男の子は4,5歳くらい。
母親はバスに乗車するときから男の子に辛く当たる様子を露呈している。乗車口近くの席に男の子が座ろうとすると、「どこに座るんだ!前だろ、前」と腕を強く引っ張る。運転席直後の席に男の子が着く時も「さっさと座んな!」と、車内に怒声が響く。男の子が車窓を眺めて小さな歓声を上げると、「うるさいな!」と、男の子の歓声より10 dB以上大きな声を出す。男の子が席から後ろの方を乗り出して見ようとすると、「座れっつってんだろ!」と男の子の頭を叩く音が数回。男の子のどんな仕草も、母親には癪にさわるようだ。どうみても幼児虐待である。黙って見過ごすのが耐えられなくなってきた。
母親が「いい加減にしないか!」と怒鳴ったタイミングで、「いい加減にするのはアンタやで、オバハン」と私が叫んだ。
母親はこちらを見ようともしない。
「その子はずっと、お、お、大人しくしてるやんか。アンタの方がずっと、う、う、うるさくて大人げないで。」
ナサケないことに声が震えてセリフをかんでしまう。カッコ悪いなぁ。しかしそれ以降、母親の男の子への干渉は止んだ。二人は谷峨駅でバスを降りた。降りる際に、「子供を大事にしろよ」と声を掛けたが、こちらを見向きもしなかった。

論評:普段使い慣れない「オバハン」という言葉や関西弁を使って叫ぶあたりに、小心者が精一杯威勢を出そうとするいじましさが滲み出ています。幼児虐待は母親の育児ストレスが原因であることが多く、母親をなじってストレスを付加すると、子供がさらにそのはけ口にされないかが心配です。児童相談所に通報するなどの処置が適切だったかもしれません。なんだか後味の悪い一件でした。 

Posted: 土 - 7月 10, 2004 at 09:28 PM      コメントを読む/書く


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