徳和集落から道満山を見上げる |
京王線で八王子まで行って6h34m発の中央線松本行きに乗る。列車はザックを持った登山者でにぎわっている。7h50mに塩山着。8h08m発のバスで乾徳山登山口のある徳和集落まで40分・650円。8h47mに徳和集落を出発。 予報では降水確率30%であまりよくないようだったが、登り始めると青空が広がり雲一つ無い好天になった。20分ほど車道を歩いてから登山道に入る。よく整備されている道で、始めはたいした傾斜もない。ふもとではほとんど始まっていなかった紅葉も、高度をあげるにつれて色づきを増してくる。 |
錦晶水にあるマユミの木 |
やがてつづら折りの急登となる。暑くなってきたので銀晶水の水場に着いたところで長袖シャツを脱いでTシャツ姿に。銀晶水は水量が少ないのでここで給水はしない。樹林帯の中を快適に登る。10h27mに錦晶水の水場に到着。ここは水量が豊富で冷たくておいしい水。ペットボトルに1リットルを給水する。マユミのピンク色の花が青空に映える。 |
5分ほど進むとカヤトの草原に出る。国師ヶ原だ。ここでようやく乾徳山が姿を見せる。ピラミダルな山容で、山頂は岩場がむき出し。山腹には紅葉が美しい。道満尾根につづく稜線のコルもカヤトの原になっている。いったん樹林帯に入ってひと登りこなすとそのカヤトの原に出る。 |
国師ヶ原から見上げる乾徳山 |
カヤトの原と紅葉 |
稜線歩きは眺めが良いが、開けている南側には雲が出始めているため、遠くの山影はよく見えない。11hに扇平に到着。明るく開けた草原で気分がよい。たくさんの登山者が休憩している。 |
岩場から徳和渓谷を俯瞰 |
扇平からの登りはだんだん岩場っぽくなってくる。大岩の間をすり抜けるように登る箇所が何箇所も現れる。そのような場所では渋滞もしばしば。 |
山頂直下の鎖場 |
やがて核心とも言える長い鎖のついたスラブが登場。クラックを手がかりにして鎖を使わずにこなすと、山頂にひょっこり出た。11h52mに登頂。 |
山頂は人でごった返している。360°全開のパノラマが広がる。ただ残念なことに、つい1時間前まで快晴だった空には雲が広がっている。山の天気は変わりやすいものだ。記念写真を撮った後に昼食の用意。例によってチーズフォンデュである。食欲を満たし十分景色も楽しんだところで、ポツポツと雨が落ちてきた。荷物を整えて12h30mに下山開始。西の空は甲斐駒の姿がよく見えるほど明るいので、天気が大崩れすることはないと判断し、雨着は着ない。 |
水のタル付近の紅葉 |
水のタルへの下山路では高年夫婦が前を塞ぎ渋滞となっている。12h50mに水のタルに到着。紅葉の美しいポイントである。笠盛山への稜線を右に分け、下山道を降下する。ややワイルドな道で、岩が滑りやすい。わずかに傾いた岩のフェイスに下ろした靴も滑ってしまう。大きく滑ったところで右の肋骨を木の根に強く打ち付けてしまった。とにかく慎重に下ろう。前を行く中年男性が道を踏み外して転落し、一回転して止まるのを目撃してしまった。幸いケガはないようだ |
ようやく斜度が緩やかになってきたと思ったら国師ヶ原にある高原ヒュッテの避難小屋に13h40mに出た。ここからは道満尾根を通って徳和に降りることにしよう。大平高原へ向かう道はいったん緩い登り。振り返ると乾徳山の山容が立派だ。カヤトの原を歩くのは楽しいものだ。やがて林道歩きとなるが、ところどころにショートカットの急降下があるのでそちらを選んで下る。大平牧場への林道を左にわけて道満山への道を下る。落ち葉が積もる中の道で脚に優しい。14h15mに道満山を通過。特に展望もない地味な山頂である。さらに急坂を下り、14h40mに徳和峠に到着。ここから徳和集落まではすぐだ。 |
徳和集落の俯瞰 |
集落の畑や家が点在する中を行く。地元の小学生が手をつないで歩いていたりして、美しく正しい日本の田舎といった風景。途中、吉祥寺というお寺があったので参拝する。バス停に14h55mに到着。バスの時刻16h17mまで時間があるので、乾徳公園に行ってみる。 |
さらに、バス停横にある帰雲亭というそば屋に入る。客はだれもいなかったが、店のおばちゃんにおろしそばを注文。突き出しで出てきた自家製の野沢菜漬けがおいしい。手打ちのそばも実にうまかった。野沢菜漬けのパックをお土産に購入。バス停でドリップコーヒーを淹れ、羊羹とともに堪能する。続々と登山者がバス停に集まってくる。タクシーもやってきて客引きを始めた。3人組のパーティとタクシーに同乗する話がまとまったので塩山まで相乗りする。一人当たり900円であった。16h30mに塩山到着。16h32m発の中央線で帰る。 |