臼ヶ岳

丹沢 蛭ヶ岳・檜洞丸 山行記録

2004年7月10日


ここ数ヶ月間、隔週で山を歩くのを続けてきたが、ここ3週間ほど山から遠ざかっており体力の低下が心配なので、トレーニングの目的で丹沢を歩いてきた。真夏の丹沢は暑いしマムシやヒルなどに遭遇する危険性もあるので敬遠する人が多く、春や秋のような混雑はない。動植物が活き活きとしている季節であり、春や秋とはまた違う魅力に溢れている。日が長いので、長時間の山歩きにも適している。
なお、この山行では疲労しない運動量と心拍数についてのデータを得るために、血圧計で心拍数を測定しながら歩いた。その結果を「山の便利帳」にて報告しているので、こちらも参照されたい。

調布5h34m−(京王線)→橋本5h58m/6h20m−(神奈中バス)→三ヶ木6h50m−(神奈中バス)→平丸7h20m→ 平丸分岐8h49m → 姫次9h57m/10h16m → 蛭ヶ岳11h24m/11h51m → 臼ヶ岳12h47m → 檜洞丸14h05m → ゴーラ沢出合15h20m → 西丹沢自然教室16h00m

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平丸から大室山

平丸から大室山を望む

橋本駅バスターミナルにはすでに三ヶ木行きバスが到着している。運転手さんに「三ヶ木6h50m発のバスに乗継ぎたいんですけど、間に合いますよね」と尋ねると、「さあ、道が混んでいなければね」と心もとない返事。道は空いていたけど三ヶ木には多少遅れて6h52m到着。でも、月夜野行きバスは待っていてくれた。7h20mに平丸でバスを降りる。青空の下、大室山の山容が格好良い。

酷暑の中の急登。汗が滝のように流れ落ち、心拍数90以上にペースを上げるのは困難。蝉時雨がにぎやか。目の前を飛ぶ、小柄で緑色の体に透明な翅を持つのはヒメハルゼミだろうか。そのほか、ヒグラシやニイニイゼミらしき鳴声も聞こえる。つづら折れの道でかわいい幼蛇を発見。ヒバカリだろうか。ヒガラが声高に啼いていて、近づいても逃げない。望遠レンズを持ってくれば良かったと後悔。

ヒバカリの幼蛇

ヒバカリの幼蛇

姫次手前のブナの樹

姫次手前のブナの樹

8h24mに展望の得られる標高1000m点を通過。薮っぽくなってきた急坂をこなして、8h49mに平丸分岐にて東海自然歩道に合流。黍殻山の巻き道はほぼ平坦で楽々と歩ける。9h06mに、水場への道標があるベンチで休憩。ここまでに水を500ml消費している。

姫次からの展望

姫次からの展望 : 蛭ヶ岳(左)と檜洞丸(右)

黍殻避難小屋, 八丁坂ノ頭と緩い上り坂を進む。何度かスズメバチの偵察に出会うも、平身低頭で通り過ぎて事無きを得た。
9h57mに姫次に到着。蛭ヶ岳や大室山の展望が得られる。着衣は汗でびしょ濡れ。靴下を乾かそうと脱ぐと、右踵のマメがつぶれて皮が剥けている。靴下が汗で濡れて摩擦が大きかったためだろう。キズドライで消毒して絆創膏を貼る。男性二人連れが姫次に到着。今日初めて遭遇する登山者。猛暑の丹沢を歩く人はあまりいないのだろう。静かな山歩きをするには意外な穴場かも。

ブナの林を歩く

ブナの林を歩く

原小屋平, 地蔵平とブナ林を進む。標高を上げたため涼しくなってきた。蛭ヶ岳への登りは木道の階段が整備されていて歩きやすい。

檜洞丸と大室山

蛭ヶ岳への登りから檜洞丸と大室山を眺める

姫次方面

姫次方面を振り返る

蛭ヶ岳から南方向

蛭ヶ岳から南方向

11h24mに登頂。丹沢山・塔ノ岳方面の見晴らしが良いが、すぐにガスで展望が無くなってしまった。程なく小雨もパラついてきた。昼食は時間節約のためお弁当。ここまでで通算給水量は1000ml。11h51mに出発。

ヒトツバショウマ?

ヒトツバショウマ?

ウスユキソウ

ウスユキソウ

シモツケソウ

シモツケソウ

ホタルブクロ

ホタルブクロ

臼ヶ岳方面へは急峻な尾根を約300m下る。可愛らしい草花が咲いている。その中に元気なアマガエルを発見。

ヤマオダマキ

ヤマオダマキ

ミヤマカラマツ

ミヤマカラマツ

アマガエル

アマガエル

ノイバラと臼ヶ岳

ノイバラと臼ヶ岳

巨大ミミズ

巨大ミミズに遭遇。脇に置いたコンパスのサイズは8.4 cm×6 cm。

やがて驟雨が訪れる。ザックにカバーを掛けるが、汗でびしょ濡れになった身には気持ち良いシャワーなので雨着は着ない。100m登り返してミカゲ沢ノ頭を通過し、細かいアップダウンをこなして12h47mに臼ヶ岳を通過(といっても山頂は通過しない)。通算給水量は1400ml。

テングタケ

テングタケ(?)

タンザワイケマ

タンザワイケマ

神ノ川乗越, 金山谷乗越とヤセ尾根のアップダウンを通過する。体長30 cm近くある巨大ミミズや、トッピングの付いたキノコ(テングタケかな?)を見かけて楽しい。雨も止み、マルバダケブキの生茂る檜洞丸への急登に取り付く。14h05mに登頂。

マルバダケブキの群生

マルバダケブキの群生

到着する直前から再び雨が降り出したので、山頂では水分補給・写真記録・心拍数測定しただけ。通算給水量は2300ml。
ツツジ新道で西丹沢へ降りる。ヤシオツツジが群生するルートで、開花期は見事であろう。このルートは人通りが多く、何組かのパーティとすれ違ったり追い越したりした。石英閃緑岩がザレた道は、雨に濡れても滑りにくいのが嬉しい。

丹沢の地質や植生については、「丹沢登山&丹沢写真館」に詳述されており、参考にさせていただきました。

15h20mにゴーラ沢出合に降り立つ。東沢を高巻く道を進むうちに雨が強くなってきたので傘をさす。15h50mに林道に出て、16h00mに西丹沢自然教室に到着。
16h20mのバスに乗り、途中の中川で下車して中川温泉「ぶなの湯」に浸かり、洗いざらしの衣類に着替えて17h18mのバスで帰途についた。


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初出 : 2004年7月11日 , 最終更新日:2005年7月10日

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