ごぜんやま

奥多摩 御前山・大岳山 山行記録

2004年1月25日


奥多摩の大岳山 (おおだけさん : 1266.5 m) は、階段状ピラミッドのような独特の山容を持つ山で、相模原に出張するたびに7階のフロアから眺めて気になっていた山だ。山頂からは南側の眺めが良いということを知り、訪れてみたくなった。隣にある御前山 (ごぜんやま : 1405.0 m) は大岳山より高い山だ。冬晴れの休日に、この2峰を結ぶ山歩きを楽しんできた。午前中は好天に恵まれて眺めがよく、午後は野鳥を間近に見ることのできた、楽しい日帰り登山。

武蔵境−(中央線・奥多摩線)→奥多摩駅−(西東京バス)→ 奥多摩湖7h17m → サス沢山8h29m → 惣岳山9h46m → 御前山10h17m → 鞘口山11h12m → 大ダル避難小屋11h30m/12h00m → 大岳山13h23m/13h45m → 白倉バス停15h00m

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奥多摩湖と御前山

奥多摩湖と御前山

この冬一番の冷え込みとなった朝に、好天を期待して出発。青梅線の数少ない乗客はほとんどが登山者の恰好だ。奥多摩駅前のバスターミナルに停車中の鴨沢行きバスに乗り込んで寒さに震える。 奥多摩湖で降りたのは私だけ。小河内ダムの堰堤を渡って御前山登山口に向かう。湖面から吹く風が冷たい。

登山道には1-2cmの積雪。場所によっては固く締まって滑りやすい。アイゼンの足跡も雪面に見られるが、所々で露出している木の根を傷つけたくないのでアイゼンは着けない。慎重に歩けば大丈夫だろう。ミズナラなどの広葉樹の植生の中、しばらく急登が続く。後ろから初老の男性が追いついてきたので先に行ってもらう。
サス沢山からは西側の眺めが良い。2ヶ月前に歩いた石尾根の六ツ石山・鷹ノ巣山や飛龍山を、奥多摩湖の彼方には大菩薩嶺を望むことができる。

サス沢山からの展望

サス沢山からの展望

御前山直下からの展望

御前山直下からの石尾根の展望

稜線を登ってきたら奥多摩湖より暖かくなってきた。やはり谷間では放射冷却が効いていたのだろう。 サス沢山を過ぎると傾斜は緩やかに。北面は杉の植林になる。やがて、登山道の両側にロープが張ってある場所に出る。カタクリの自生地で、植生保護のためだ。4月にカタクリの花を見に来てみたいと思う。

惚岳山にて

惚岳山の雪景色

大菩薩嶺

大菩薩嶺

飛龍山

飛龍山

雲取山

雲取山

惣岳山の手前に北西面の眺めが良い展望台があり、雲取山まで石尾根が一望できる。北東には日光連山が、西には甲斐駒が顔を覗かせるのを見て、山おたくの血が騒ぐ。御前山の直下からは富士山の眺めが素晴らしい。

鷹ノ巣山

鷹ノ巣山

甲斐駒ヶ岳

甲斐駒ヶ岳の遠望

富士山

富士山

御前山に10h17mに登頂。山頂には立ち木が多くて展望が利かない。標識の写真を撮っていると、食事をしていた先行の初老の男性が「撮ってあげようか」と言うのでシャッターを押してもらう。食事中なのに恐縮です。

ごぜんやま山頂

御前山 [ごぜんやま] 山頂

御前山の東側斜面は5cmくらいのさらさらとした残雪があり、下り坂でも膝を痛めずに済む良い緩衝材である。クロノ尾山への登り返しを過ぎてまた下り。細かいアップダウンを繰り返して鞘口山に11h12mに到着。あれ、コースタイム35分のところを55分かかっている。そんなに遅かったかなぁ。地図のコースタイム(昭文社 山と高原地図「奥多摩」2003年版)、おかしくないですか?大ダルの手前にある避難小屋に11h30m到着。シャリバテ気味なので、ここのテラスでチーズフォンデュの昼食にしよう。今回は茹で野菜に定番のアスパラガスに加えて菜の花を用意した。うん、ほろ苦い菜の花はチーズによく合う。あっという間に平らげてしまった。

振り返ると御前山

大岳山頂から御前山を振り返る

通行止めの車道を横切る大ダワの峠を過ぎ、大岳山へ向かう。予定より遅れているので鋸山はパス。南西方面の開けた斜面からは御前山を振り返る事ができ、さらに丹沢の山波も一望できる。しばらくは眺めの良いほぼ平坦な稜線歩きが続くが、徐々に雲が出て、日差しがなくなってきた。

大岳山頂からの眺め

大岳山頂からの眺め

大室山

大室山

丹沢・大山

丹沢・大山

丹沢主稜線

丹沢主稜線(塔ノ岳, 丹沢山, 蛭ヶ岳)

檜洞丸

檜洞丸

階段状ピラミッドのような形をした大岳山の山頂直下にたどり着き、かなりの急登を二回に分けてこなすと山頂だ。13h23mに登頂。南面の眺めが素晴らしく、相模湾から丹沢・富士山・御前山の山並が格好良い。

ヤマガラ

ヤマガラ

夫婦らしきパーティが二組休憩している。そのうち一組がパンを撒いて野鳥をおびき寄せている。ヤマガラ, ゴジュウカラ, コガラ, イワヒバリ(?)がすぐ近くに遊びにきて楽しい。バードウォッチングをしながらドリップコーヒーを堪能する、至福のひととき。

ヤマガラ

ヤマガラ

ゴジュウカラ

ゴジュウカラ

コガラ

コガラ

イワヒバリ

イワヒバリ(?)

大岳神社の狛犬

大岳神社の狛犬

丹沢方面に雲がかかり始めたと思ったら頭上にも展開し、やがて白いアラレが舞い落ちてきた。大降りにはならないだろうが、山の天気は変わりやすいものだ。13h45mに山頂を後にする。
少し下ると大岳神社の社がある。山歩きを楽しめたことの感謝と、無事下山できることを願って手を合わせる。ここの狛犬は姿が面白い。すぐ隣の大岳山荘には展望台があり、養沢方面を見下ろす事ができる。展望台の大岩に描かれた的のようなものは一体なんだろう。

展望台の岩に的

展望台の大岩に描かれた的

ここからは白倉に向けてまっしぐらに下る。南向きの尾根道なので、雪はほとんど融けて落ち葉の降り積もる乾いた道となっており、歩きやすい。北側から登って南側を下るというコースを採ってよかった。やがて白倉集落の中を歩き、バス停に15h00m到着。15h08mの武蔵五日市行きバスで帰路に着く。


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最終更新日 : 2004年1月27日

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